陸軍武官進級令中改正ノ件(昭和2年勅令第207号)
陸軍武官進級令中改正ノ件(昭和2年勅令第207号)
陸軍武官進級令(大正5年勅令第199号)を改正した。
朕陸軍武官進級令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
勅令第二百七號
陸軍武官進級令中左ノ通改正ス
第二條ニ左ノ但書ヲ加フ
- 但シ本令中別段ノ規定アルモノハ此ノ限ニ在ラズ
第三條中「及先任進級」ヲ削リ同條ニ左ノ但書ヲ加フ
- 但シ本令中別段ノ規定アルモノハ此ノ限ニ在ラズ
第五條ニ左ノ但書ヲ加フ
- 但シ休職者ニシテ第二十條ノ二ノ規定ニ該當スル者ハ此ノ限ニ在ラズ
第七條中「少佐同相當官 三年」ヲ「少佐同相當官 二年」ニ、「少尉同相當官 二年」ヲ「少尉同相當官 一年」ニ改ム
第八條 現役將校ニシテ兵科ヲ轉ジ又ハ兵科ヨリ部ニ轉ジタル者ノ實役停年ニハ其ノ轉ズル前ニ於ケル同級ノ官ノ實役停年ヲ通算ス
第十二條 削除
第十三條 削除
第十六條 現役上長官(大佐同相當官ヲ除ク)及士官ノ進級ハ抜擢進級候補決定名簿ノ列序ニ從ヒ陸軍大臣進級上奏ヲ爲スベシ但第十八條ノ二ニ規定スル場合ニ於テハ抜擢進級ニ依ラザルコトヲ得
第十七條中「兵科又ハ部」ヲ「各官」ニ改メ但書ヲ削ル
第十八條ノ二 現役將校同相當官ニシテ第十七條ニ規定スル實役停年ヲ超エタル者公務ニ因ル傷痍、疾病ノ爲危篤ニ陷リ又ハ現職ニ堪ヘザルニ至リタルトキハ其ノ際特ニ之ヲ進級セシムルコトヲ得抜擢進級候補決定ノ者及第七條ニ規定スル實役停年ヲ超エ多年軍務ニ服シ功績顯著ナル者現職ヲ退カシメラルルトキ又ハ傷痍、疾病ノ爲危篤ニ陷リタルトキ亦同ジ
第十八條ノ三 現職將校同相當官ニシテ軍事ニ關シ抜群ノ功績アル者又ハ軍人ノ龜鑑トシテ陸軍大臣之ヲ陸軍全般ニ布告シタル者ハ第七條ノ規定ニ拘ラズ臨時抜擢シテ特ニ之ヲ進級セシムルコトヲ得
第十八條ノ四 召集中ノ豫備役後備役將校同相當官ニシテ公務ニ因ル傷痍、疾病ノ爲危篤ニ陷リタル者ハ其ノ際特ニ之ヲ進級セシムルコトヲ得
第二十條中「少クトモ二回ノ勤務演習ニ服シ其ノ」ヲ「二回以上ノ召集ニ應ジ其ノ勤務ノ」ニ改ム
第二十條ノ二 休職又ハ豫備役後備役將校同相當官ニシテ軍事ニ關シ抜群ノ功績アル者又ハ軍人ノ龜鑑トシテ陸軍大臣之ヲ陸軍全般ニ布告シタル者ハ其ノ技倆上級ノ職ニ堪フル者ニ限リ臨時抜擢シテ特ニ之ヲ進級セシムルコトヲ得
第二十一條 前四條ノ規定ニ依ル豫備役後備役將校同相當官ノ進級ニ關シテハ現職將校同相當官ノ例ニ依ル但第十八條ノ四ニ規定スル場合ニ於テハ抜擢進級ニ依ラザルコトヲ得
第二十五條 削除
第二十六條中「第十八條」ヲ「第二十一條」ニ改メ「現役」ヲ削ル
第二十七條中「師團長若ハ之ト同等以上ノ權アル長官」ヲ「師團長、之ト同等以上ノ權アル長官若ハ陸軍大臣直轄官衙ノ長」ニ改メ「現役曹長及其ノ同級ノ官ヲ准士官ニ進級セシメ又ハ」ヲ削ル
第二十七條ノ二 現役下士ノ進級ハ抜擢進級候補決定名簿ノ列序ニ從ヒ各官毎ニ(砲、工兵諸工長ニ在リテハ各兵科毎ニ且各階級毎ニ、編制上兵科ノ區分ナキ部隊ニ屬スル者ニ在リテハ各兵科ヲ通ジ各階級毎ニ)之ヲ行フ但シ抜擢進級ニ依ラザル者ニ在リテハ決定名簿ノ列序ニ從ハザルコトヲ得
- 第十八條ノ二及第十八條ノ三ノ規定ハ現役下士ノ進級ニ之ヲ準用ス
第二十七條ノ三 現役下士ノ進級區域及進級ヲ行フ諸官ハ陸軍大臣ノ定ムル所ニ依ル
第二十八条中「第十九條及第二十條」ヲ「第十八條ノ四乃至第二十一條」ニ改ム
第三十三條 削除
第三十四條 削除
第三十六條中「及第三条」ヲ削リ「特ニ」ヲ「抜擢シテ特ニ之ヲ」ニ改ム
附則
本令ハ昭和二年七月一日ヨリ之ヲ施行ス